おはようございます。
神谷です。
先日、『ツレがうつになりまして。』の映画の紹介をしました。
※すべての経験は人生の糧になる 映画『ツレがうつになりまして。』
そうしたら、本の方も読みたくなり『ツレがうつになりまして』を手に入れました。
小説に、細川貂々氏がイラストを入れた本だと思っていましたが、全体的にマンガなんですね。
ですから、とても分かりやすく伝わってきました。
映画は、2時間で納めなければいけないので、本とは違うところもありましたが、基本的な流れは、かなり原作にそって描いているという感じです。
もともと、著者がほのぼのとした漫画を描くところから、「うつ」という重いテーマながらも、非常にライトな感じで書かれています。
ですから、あまり、深刻になることもなく、ある部分では笑ってしまうようなエピソードが描かれています。
しかし、実際にうつで苦しんだ方にとって、その軽い感じがとても嫌に思えることもあるようです。
Amazonでは厳しい書評もありました。
サポートディスクというお仕事
ツレは、外資系ハードウェアメーカーのサポートディスク。
それもリストラによって、30人いた社員が5人まで減らされた時の生き残り。
もともと、コンピューターのサポートディスクは、離職率が高く、精神的にハードな仕事。
クレームの電話ばかりですからね。
電話してくるときから、ユーザーは怒っていることが多いです。
私自身は、サポートディスクの仕事をしたことはありませんが、納品先からの問い合わせ対応をしたことがあります。
いやぁ、電話でいきなり怒鳴られるという、心が縮こまるような想いをしたことを思い出してしまいました。
ある日、ツレは著者に
「死にたい・・・・」
と告白したことによって、ツレを病院に連れていくことになりました。
そこから、ツレと私(著者)との闘病生活が始まります。
自殺念慮
うつになると、自殺念慮というものがあり、突然自殺したくなるのだそうです。
そういえば、以前、うつになった同僚がいたのですが、奥さんが、家の窓に、植木やその他を置いてカンタンに窓から飛び降りられないようにした、なんて話を聞いたことがあります。
『ツレがうつになりまして。』も発作的に、ツレが風呂場のドアで首つり自殺を図ろうとしたということが書いてあります。
病気になっていない者にとっては、理解ができないことなのかもしれませんが、うつになった人は突然自殺する可能性があると覚えておいた方がいいでしょう。
『ツレがうつになりまして。』では、こんなこともコミカルに描いているので、個人的には、読んでいて安心できるのですが、うつを経験してほんとに自殺まで思い立った方には、納得できない表現なのかもしれません。
天気が悪いとうつが悪化する
うつ病は、神経伝達物質セロトニンの減少で起こるとのこと。
セロトニンの分泌には、太陽光を浴びることです。
それと関係があるのでしょうか、ツレは天気が悪くなると寝込むとありました。
そして、台風になるとさらに悪くなる。
う~ん、太陽光だけのせいではないようですね。
気圧も関係するのでしょうか?
このように、著者の細川貂々氏がツレのうつに関して感じたことが綴ってあります。
たとえば、
■ ツレが好きなクラッシックを聞けなくなった話
■ 夏休みで子供が遊んでいるところを見て落ち込んだ話
■ テレビの音が辛くて、音を大きくしてテレビを見れなくなった話
等々
そして、うつの闘病生活を思い出して、ツレの手記もあります。
うつというものをトータルに整理したものではありませんが、「うつってこんなもんなんだな」ということが伝わってきます。
自分も含めて、周りの人がいつうつになるかわかりません。
予備的に、読んでおいた方がいいのではないでしょうかと、ススメられる本です。
ご購入の際は、こちらからどうぞ。
『ツレがうつになりまして。』関連本紹介