おはようございます。
神谷です。
『君たちはどう生きるか』は岩波文庫の本です。
中学生の頃の岩波文庫のイメージ
「難しくて、つまんない(岩波書店の関係者の方々、ごめんなさい)」
というモノでした。
たしか、その頃の大人たちは、無条件で、「岩波書店の本を読め」と言っていたような記憶が。
そもそも、自分だって読んでないでしょ・・・
今回、『君たちはどう生きるか』を読むにあたって、「岩波文庫」と見た瞬間、
「最後まで読めるかなぁ・・・」
という気がしました。
しかし、読んでみるとこれがたいそう読みやすくて面白いのです。
岩波書店さん、今まで避けていてごめんなさい・・・
ということで、叔父さんは、本田潤一君になぜコペル君と名付けたかです。
自己中心から人間同士の関連性に目覚める
人は生きていくうえで、人と人との関連性の中に成り立っています。
例えば、お米を買ってきて食べる。
ここでお米を考えると、
■ お米を作った農家の人がいる
■ 農業をやるための機械を作った人がいる
■ 農業をやるための農道を作った人がいる
■ お米の袋を作った人がいる
■ お米を運んできた人がいる
■ お米を売る人がいる
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お米一つをとってもほぼ無限とも思われる人が関連しています。
コペル君は、デパートの屋上の窓から、多くの人がうごめいているのを見て、この関連性にぼんやりと気づきます。
コペル君はこれを、「人間って、分子みたいなものだね」と叔父さんに話しかけます。
これは、自分中心の考えから、世の中はそれぞれ助け合って成り立っているということにコペル君が気付いたという事なのです。
人は、まず自分中心でモノを考えます。
そして、成長して、世の中の関係性に気付くことが立派な大人になるためにとても大事なことだと叔父さんは思っていました。
この時の驚きと喜びが、「コペル君」というあだ名になりました。
「コペル君」の「コペル」はコペルニクス。
これは、地動説(自分中心)が天動説(関係性)に変わった位、素晴らしいことだという事なんです。
この関係性に気付くと、世にあることすべてに感謝の念が湧いてくるのです。
コペル君はこの話を叔父さんから聞き、「コペル君」というあだ名がたいそう気に入ります。
ただ、友達に、「なんでコペル君なの?」と聞かれても、恥ずかしそうに鼻を書くだけ。
その気持ちは十分わかりますね。
このように、『君たちはどう生きるか』には、何気ないことから、立派な人になるための智恵がたくさん詰まっているのです。
お子さんがいる方には、ぜひ、読んでほしい本です。
そして、『君たちはどう生きるか』は難解ではないので、少しでも興味を持ってもらえば、お子さんに読んでもらえる本だと思います。
エピソードの中には、友達を裏切ってしまったときの考え方も載っているんです。
その話は、次回に紹介しますね。
ご購入の際はこちらからどうぞ
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