おはようございます。
神谷です。
『君たちはどう生きるか』を読み終わっての感想は、久々に”良著”という本を読んだという気がしました。
『君たちはどう生きるか』を誰に読んでもらいたいか?といえば、やはり、中学生くらいの歳の子に読んでもらいたいと思います。
しかし、読んでもらえないだろうなぁ・・・
私が、中学生の時この本を読んだだろうかと言えば、読まなかったと思います。
だから、私がススメたいのは、中学生くらいのお子さんがいるお父さんにススメたいと思います。
お父さんに、
■ そうか、中学生くらいの時にこんなことに気付くといいのか
■ こんな場面での心の対処の方法は、こうすればいいのか
ということに気付けるのです。
そして、話して聞かせて、そっと 『君たちはどう生きるか』を手渡す。
そんな感じがいいのではないかと。
『君たちはどう生きるか』は、喜多川泰氏の『上京物語』で推薦してた10冊の中の1冊です。
喜多川さんに影響を与えた本という事でもとても興味がありますね。
『君たちはどう生きるか』
主人公はとても明るく、背の低いコペル君15歳、本名は、本田潤一。
最近お父さんを亡くし、お母さん、ばあや、お手伝いさんとの4人暮らし。
なぜコペル君と言われるか?
それは、お母さんの弟、叔父さんが付けたあだ名。
その話は後ほど。
コペル君のお父さんは、叔父さんに
「コペル君を立派な人間にしてほしい」と死ぬ間際に良い遺しました。
叔父さんはその約束を守り、コペル君を見守り続けます。
コペル君の日々の発見に感心し、それがいかに重要な発見だったことかをコペル君に伝えます。
そして、コペル君が悩んだことについて、アドバイスを与えます。
コペル君に起こることは、誰でも経験する本当に何気ないこと。
そんな何気ないところから、多くの学びがあることを叔父さんはコペル君に伝えます。
コペル君は叔父さんと良き友達に囲まれ、成長します。
コペル君は世界中の人たちが友達になって幸せになること、という夢を持つようになりました。
この本の原作が書かれたのは、1937年。
1937年と言えば、盧溝橋事件が発生して、泥沼の日中戦争に突入。
ヨーロッパでは、ナチスドイツがスペインのゲルニカ爆撃、ととんでもなく世界がおかしくなり始めたころです。
こんな時に、このような本が書かれるというのは感動です。
「何になる」のではなく、「どういう人になる」
コペル君の叔父さんやお父さんが想っていたのは、「立派な人になって欲しい」。
という事です。
よく、
この子には、将来医者になって欲しい
この子には、弁護士になって欲しい
この子には、大企業の重役くらいになって欲しい
と
「何になる」
ということに注目してしまいます。
しかし『君たちはどう生きるか』では、
「どういう人間になる」
というところに着目していると思います。
とても、抽象的で分かりにくいと思います。
「どんな人間になる」ということは、『君たちはどう生きるか』に影響を受けた、喜多川さんの『賢者の書』に分かり易く書いてあります。
私もブログで紹介していますので、それを読んでいただけるといいんじゃないかと思います。
※『あなたはどんな人になりたいのか Ⅴ 『賢者の書』』
『君たちはどう生きるか』は戦前に書かれた本ですが、そこで語られている考え方は、今も大事なことです。
子供の成長にとってスゴク大切で普遍的なことが書かれています。
夏休みになって、子どもと顔を合わせる機会がいつもより多くなっていると思います。
ぜひ、『君たちはどう生きるか』を読んで、
お子様が、「どんな大人になって欲しいか」ということを考えてみるのはいかがでしょう。
Amazonランキングで1000位以内です。
長く、多くの人に親しまれている本なんですね。
では、コペル君と叔父さんに起こった何気ない事件。
その話は、次回からご紹介します。
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