神谷です。
この『マスターの教え』を読むのも何回目でしょうか。
読むたびに、行間に潜んでいる言葉、表現されている言葉の意味が明らかになってきます。
最初に読んだときは、1時間もかからないで読み終えてしまったと思います。
しかし、『マスターの教え』を読む回数を重ねるごとに時間がかかっていきます。
少しずつじゃないと進まないのですよね。
ちょっと読んでは考え、ちょっと読んでは、本から離れる。
だから、どうしても通して読む時間がだんだん長くなってきます。
構成は、前半と後半の2部構成
『マスターの教え』は、大きく分けると、前篇の「出会い」と後篇の「メッセージ」からなっています。
以前読んだときは、
「前半の苦悩するビジネスマンの話は、ほぼ必要ないなぁ。読み直しの時は、後篇の”メッセージ”のところだけ読めばいいな。」
と思ってしまいました。
これは大きな間違いでした。
前篇の「出会い」は、後篇の「メッセージ」のためのウォーミングアップと言おうか、後篇をすんなり受け入れるための”慣らし”という感じだと思います。
ですから、前篇の「出会い」も読み飛ばすことなく、しっかり読んでもらいたいと思います。
前篇のあらすじです。
ビジネスで行き詰った主人公が、友人からの電話を受けます。
最後にその友人に出会ったときには、ビジネスにも失敗し、健康も害し、もう長くないと思われるような状態でした。
そして、友人は最後の旅だと言って、ヨーロッパに旅立っていったのでした。
主人公は、その友人には二度と会うことはないのではないかと思っていたのですが、その友人の声は力強く、その変化に驚きます。
主人公は、友人に何が起こったかを訪ねます。
友人は、自分に奇跡が起こったこと、それは、「マスター」と呼ばれる人物から、成功の秘訣を学んだということを伝えます。
主人公はその秘訣を教えてくれと友人に頼みますが、友人は「マスター」からそれを伝えることを禁じられていました。
しかし、友人はマスターと会えるように計らうと約束してくれます。
しかし、なかなかその時は訪れません。
それでもあきらめきれない主人公は、ついにマスターに会うことができます。
そして、そこから「マスター」の教えの秘密が語られていきます。
主人公がマスターに出会うまでが、前篇です。
後半になると、ひたすらマスターが主人公たちに一方的に語るという形をとりますので、文章の中には主人公は出てきません。
だから、以前読んだときは、
前篇って必要ないんじゃないの。」
と思ったのですが、そんなことは全然ありませんでした。
自分を成幸に導く、小さな現象を見逃してはいけない
主人公の友人がマスターに会ったのはロンドンでの劇場です。
その部分を引用します。
ある日、ロンドンのある劇場で、私はマスターと呼ばれる人物に出会いました。
今では、彼を友人と呼ばせてもらっていることに、とても感謝しています。
ロンドンでのその夜のことを振り返ってみると、私の絶望感と、何か救いが欲しいという強烈な気持ちが、わたしをその人に引き合わせたのではないかという気がします。
私は、その日、劇場で安い切符を買いました。
ところが、何か説明のつかない理由で、安い切符の代りに、ボックスシートの切符を受け取ってしまったのです。
こうしたとても不思議なことは、誰の人生にもよく起こるものです。
しかし、私たちはそれを無視します。
それはよくわかっていないからです。
そしてそれが単なる偶然に過ぎないと思ってしまうのです。
しかし、今は、それが単なる偶然ではなかったことが分かっています。
いかがでしょうか?
実は、いろいろなチャンスはココそこに起きているのです。
成功の入り口では、それを見つけられるか、見つけられないかの違いという事なんですね。
何か不思議なことが起きたら、
「そこから何かが拓ける」
と思う訓練をしてみましょう。
最初は、感度が鈍いので、たくさんのチャンスを見逃してしまうでしょう。
慣れてくれば、多くのチャンスをつかめるようになるでしょう。
チャンスをつかんでもモノにできる数は多くないと思います。
だから、つかむチャンスの数は多ければ多いほどいいのですね。
では、今回はこれくらいで。
次回も、『マスターの教え』の前篇部分から紹介していきたいと思います。
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