おはようございます。
神谷です。
これは自分にとってためになる思ってしたことが、自分自身を貶める。
ちょっとした心の持ち方が、良い方にも悪い方にも働いてしまう。
前回、
「ホメる」
ということを書きました。
行動としての「ホメる」ということは、ホメた人にいい影響を与えるように思えます。
しかし、人を自分の都合のいいように導くための「ホメる」も存在します。
「その行動は自分にとって良いはずだ」
と思っても、不幸に導いていることもあるのです。
そんなことが世の中には多いことは意識したほうがいいかもしれません。
いい人になるということはやる気をなくすこと
「他人に迷惑を掛けてはいけない」とは多くの人が思うもの。
しかし、『夢をかなえるゾウ2』にこんなことが書いてありました。
勤太郎は、松田のために「ゴッド・オブ・コント」を辞退します。
しかし、勤太郎には、闇金からの借金があります。
この借金を何とかしないと、それこそ勤太郎の命だって危ない。
どうしようかいい案が無い時に、貧乏神の幸子さんが勤太郎に、松田に借金の肩代わりをお願いすることを提案します。
でも、勤太郎は、松田にはお願いできないといいます。
せっかく、生き残るチャンスを松田から与えたのだから、与えっぱなしでいたいという感情です。
しかし、幸子さんは勤太郎にこう話します。
他人に与えることは大事です。
でも、ただ与え続けるだけの人は-貧乏神に好かれてしまうのです。
お金持ちになるためには、他人に与えるだけではなく、他人から受け取らなければなりません。
そして、幸子さんは勤太郎に、「勤太郎さんは『いい人』になろうとしていませんか?」と問いかけます。
なぜ、『いい人』ではいけないのでしょう。
幸子さんが続けます。
『いい人』というのは、他人を喜ばせるのではなく、他人から嫌われたくないという気持ちから自分の欲求を押さえつけてしまう人です。
でも、そういう人が何かを手に入れることはありません。
なぜなら-自分の欲求を抑え続けることで、どんどん『やる気』を失ってしまうからです。
受け取るという事
日本人は、どうも「受け取る」ということが苦手なようです。
生涯納税額日本一の斎藤一人さんもそういっていました。
多くの人が、
「何かくれると言ったら、ちゃんともらうよ。」
って、思いますよね。
でも、意外とそれができないのです。
それから、受け取るのはモノばかりではありません。
好意を受け取らない方が非常に多い。
たとえば、
「今日は特別にキレイですね!」
と言われたとき、どんな態度をとってしまうでしょうか?
「いえ、いえ、わたしなんかそんなキレイなんてことはありません。」
って、とっさに言ってしまうんじゃないですか。
これって、好意の言葉を受け取っていないんです。
言葉を拒絶しているんです。
東京江東区の砂町銀座に、まだ「ついてる神社」があったころ、この件について結構、修行しました。
そこに集った人たちは、こんな会話をします。
A:「今日は特別キレイですね。」
B:「ありがとうございます。キレイな人にキレイって言われるのってとっても嬉しいです。」
というように、受け取った言葉に上乗せして、ホメ言葉を返すようにしていました。
この場合、Aさん、Bさんどちらもうきうきしてしまいますね。
これが自然に出るようになるまで修行しました。
いい人=「迷惑をかけない人」
それから、人付き合いをうまくするために、なるべく迷惑をかけないようにするようにする人も多いと思います。
私も、一時そう思っていました。
「あ、これって受け入れられなかったから今度からやらないようにしよう」
これをやると、人との関係がどんどん疎遠になっていきます。
そうじゃないんですよね。
人付き合いをうまくするためには、相手の喜ぶことをやる。
どんどんその人に向かっていくようにするんですよね。
多少、疎んじがられることもあるかもしれません。
しかし笑顔でそれを乗り越える人が、人付き合いの達人になるのでしょう。
まだ、自分もそこまで行っていませんが。
物語は、勤太郎がどんどん幸せになる要素を自分の中に積んでいくにしたがって、貧乏神の幸子さんが弱っていき、ついに死を迎えそうに(貧乏神が死ぬってことがあるのかどうかは疑問ですが)。
そこにガネーシャと釈迦が手を貸して、幸子さんを人間にしてしまいます。
そして、勤太郎とハッピーエンドに。
さらに、命が助かった松田の働きかけて、勤太郎は放送作家として成功することに。
まぁ、なんて都合のいい話・・・でいいんですよね。
面白い話の中に教訓がいっぱい。
肩ひじ張らずに、読み通せる小説です。
結構おススメですよ。
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